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アカデミアも民間も、結局「あの人」のせいで会議は無駄になる

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会社に行っても無駄な会議ばかりで、いつまでたっても仕事が進まない。こんな経験をしたことのある人も多いのではないでしょうか。

私は大学の研究室で働いた後に民間企業へと転職しましたが、無駄な会議の中身はどちらの世界でも不思議なくらい似ています。なかでも共通しているのは、会議を仕切っている人によって会議の雰囲気や生産性が変わるということです。

今回はそんな両者の会議を見比べてみたいと思います。

ブラック研究室はミーティングも異常だった

大学院を卒業後に私が勤めることになった研究室は、いわゆる「ブラック研究室」と呼ばれるところでした。

ブラックな面は色々とあったのですが、中でも私が痛感したのがミーティングのやり方でした。

ミーティングは研究室のボスである教授が実質的に取り仕切っており、うまくいかなかった実験データを出すと怒られたり、独創的なアイディアを話そうとすると頭から否定されたりと、研究員にとってはまさに地獄のような環境でした。このあたりのことは、「ポスドク転職物語」の中でも少し触れています。

【ポスドク転職物語-03】ポスドク、疑問をもつ

ちなみにアカデミアを擁護する意味で付け加えておくならば、どこもかしこもがこのようなブラックな研究室ばかりではありません。私を育ててくれた大学の研究室では、本当の意味でのサイエンスのやり方、考え方を教わることができ、今でも感謝しています。

それで、結局のところ研究室の雰囲気を決定づけるのは、教授の人格というか、徳みたいなものなんですよね

優れた研究室というのは教授にしっかりとしたフィロソフィーがあって、それが研究面と教育面の両者において遺憾なく発揮されている、これが理想の研究室です。

こういう先生がいる研究室は、ミーティングもとっても建設的です。アイディアを出し合うディスカッションにしても、失敗の原因を突き止める討論にしても、なんというか、非常に前向きな気持になるものです。

なによりも教授自身の経験と知識というものは、ものごとを前進させる原動力そのものにもなるんですよね。うまくいかないとき、教授から「これってこういうところが原因なんじゃないか」という核心をついたコメントが出ると、その場の誰もが、やっぱり教授は違うな、という尊敬の気持ちを持つものでした。

こういう環境に慣れていると、無駄なことばかりやっているブラック研究室の会議が苦痛以外の何物でもないんですよね。。

なによりもまずいのは、教授に怒られたくないがためにデータの小細工をしてしまうということです。良い結果を見せれば機嫌も良くいてくれて、会議もスムースに終わると分かれば、捏造に手を染める研究員も出てくるでしょう。

最近は論文捏造の話題が色々なところで出ていますが、クロと確定すると教授はクビです。捏造データを出してくるのは研究員で、教授は騙された側だから悪くないという意見もあります。でも、大抵の場合は捏造をせざるを得ない雰囲気を作り出してるのは教授自身ですので、こうした重い処分は当然といえるでしょう

民間企業に移っても無駄な会議だらけ

さてそんなブラック研究室から脱出して今では民間企業で働いている私ですが、このようなどうしょうもない会議というのはなくなったのでしょうか?

結論から言うと、今だに無駄な会議はあります。それも、すごい勢いで増えております(笑)。

アカデミアから民間企業を眺めると、合理的で効率的な会議をやっているようなイメージがありました。ところが実際のことろ蓋を開けてみれば、だらだらと目的も不明確なミーティングが随分とたくさんあることに気付かされます。

それで思ったのですが、結局のところ会議の質を決めるのは、その会議を取り仕切るボス、研究室であれば教授ですし、企業であればマネージャーなのだな、ということです。

私の今の勤め先は外資系企業の日本法人です。売上に対する本国からのプレッシャーはとても強く、マネージャーともなると自らの首をかけて数字を作らなくてはなりません。会議では売り上げの悪い営業に対して厳しい質問を浴びせかけます。なぜできないのか、どうしてやらないのか、できるためにはどうしたら良いか。。。

一方で、売上の良い営業についてはとくにコメントはありません。このあたりのさじ加減が、研究室時代と本当によく似ているなと思いました。実験結果がいつまでたっても出ない研究員は責められ、良い結果が出ていればお咎めなし。こんなことならわざわざ会議など開かなくても、個別に対応すれば十分じゃないかなどと、私などは思ってしまいます。

そもそも会議という名前がついていますが、発言しているのはボスと発表者のみというのも、アカデミアと民間の駄目な会議の共通点です。その他大勢の参加者は、発言しにくい雰囲気になってしまっており、ただのギャラリーに成り下がっています。

もちろん民間企業に転職後の会議が全てこんな感じではありません。建設的で前向きなミーティングもたくさんありました。そして、そのような会議ができるのかどうかは、結局のところマネージャーの資質によるところが多い気がします。会議全体の雰囲気を作り、参加者の意欲をどう出すのか、そのあたりが良いマネージャーかどうかの試金石ではないかと思います。

アカデミアと民間の会議、唯一の違いは・・・

アカデミアと民間企業の意外な共通点を見てみましたが、実は決定的に異なる点があります。それは、数字(データ)を誰が作るのか、という点です。アカデミアの研究では研究者が捏造データを出すことは容易ですが、民間企業の売上データは営業が勝手に作ることはできません。

民間企業は、人間はチャンスさえあれば必ず悪いことをするという性悪説を採用しています。内部統制と呼ばれる仕組みにより、営業個人が売上データを捏造することは非常に難しくなるように、会社の業務プロセスが整備されています。

一方でアカデミアは性善説を取っています。善良な科学者が捏造なんてするはずがないという考え方ですが、これがうまくいっていないのは昨今のニュースをみれば明らかでしょう。内部統制などの仕組みを、そろそろアカデミアの研究でも採用するべきではないかと思います。

とはいっても、民間企業の仕組みが完璧かというと、そんなことはまったくありません。上司のプレッシャがー強ければ、内部統制の仕組みをくぐり抜けて、架空の売上データを作ってしまうことは不可能ではありません。最近では「チャレンジ」という言葉を使って売上の粉飾をおこなっていた東芝が、すぐに頭に思い浮かびます。

結局のところ、性善説であろうが性悪説であろうが、組織のあり方や雰囲気を形作るのはトップです。そのトップの資質が、会議の運営という場面でチラッと顔を出すのですね。

まとめ

こうやって書くと、せっかく転職した民間企業にも幻滅しているのではと思われる方もいるかも知れません。少なくとも私は今の環境に満足しています。くだらない会議はちょっとだけ我慢すれば良いのです。会社という歯車に組み込まれることを覚悟した以上は、全てが思い通りになるとは思わないほうが良いでしょう。大事なのは仕事量や年収、安定性など、総合的なバランスなのだと思います。

そうはいっても、バランスの悪さに耐えられないということも起こるかもしれません。そんなときはその会社にしがみつかず、どんどん転職すれば良いでしょう。特に若い人は新しい環境にどんどんチャレンジするべきです。

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自分にぴったりの職場とキャリアを見つけ出すこと、これが資本主義社会を生き抜くためには欠かせないのです。

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