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ポスドクの英語レベルは外資系企業の転職にどのくらい有利?

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研究者の就職難が叫ばれて久しいです。特にポスドクとよばれる非正規雇用の労働者が近年急速に増加しており、社会的な問題にまで発展しています。

このブログでは私自身ポスドクであった経験をもとに、研究者が民間企業で魅力ある働き方ができるようになるためにはどうしたらいいのか、その具体的な方法について解説しています。

今回はポスドクにおすすめの外資系企業への転職について、ポスドクの英語力という観点から考えてみたいと思います。

ポスドクの英語力は外資系企業でどのように評価される?

ポスドクなどのアカデミアにいる研究者が民間企業に対してアピールできるものを一つ挙げるとするならば、まっさきに英語力と答えたいと思います。実は研究者は日常業務で英語をかなり使っているのです。

例えば論文についてはほとんどが読み書きともに英語ですし、研究室に日本人以外のメンバーがいる場合はミーティングなどを英語でおこなっているかもしれません。国際学会に参加する場合は、英語での口頭発表をすることも珍しくありません。このように研究者の仕事には英語が密接に関わっているのです。

このことは長いあいだ研究をしていると当たり前のようになってしまって気づかないかもしれませんが、日常業務で英語を使ったことのある経験というのは転職マーケットにおいて莫大な価値をもつのです。

特に外資系企業では製品やテクノロジーに直結した英語というものが非常に重要になってきます。その点、長いあいだ専門の研究領域で国際的に仕事を続けてきたポスドクの能力というのは、外資系企業の求人にぴったりとマッチするのですね。

ところで、外資では必ずしも製品知識などとは直結しない英語スキルでキャリアを築き上げている人たちもいます。このことについて、もう少し細かく見ていくことにしましょう。

外資系企業で必要とされる2種類の英語力とは?

民間企業で働くようになって知ったのは、会社には驚くほどの数の部署があるということです。私の所属しているような科学技術系のメーカーであっても、広報やウェブ担当といった部署があります。そしてこのような部署の人たちの特徴として、科学技術に対する知識・経験が驚くほど浅いということが挙げられるのです。

こういった人たちが採用されているのはどうしてかというと、端的に言って英語力が抜群に高いからなのですね。いわゆるバイリンガルであったり、留学経験が長かったりと、私たちが外資系企業と聞いてまさにイメージするような人材が揃っていることが多い傾向にあります。

なぜこのようなことになるかというと、そもそも外資系企業の日本法人は本社に比べて組織自体が大きくないことがほとんどであって、「日本営業所」くらいの感じで運営されていることが多いのです。そういった中にあって広報などのように本業とはあまり関係のない部署には、それほどの人員を割くことができません。結果的にマネージャークラスのポジションが1つ程度あるだけであり、こうした人達は本国との密接なコミュニケーションを頻繁にするため、極めて高い英語力が要求されるのです。

一方で、営業やマーケティングなどといった現場レベルのスタッフに求められるのはあくまでも製品や技術の知識であって、流暢な英語を話す能力ではありません。彼らに求められる英語力とは、現場で起こったトラブルや問題点、ちょっとした気付きなどを本国のメンバーに正確に伝えることなのです。

このように外資系企業では技術や業界に関する知識と経験がしっかりとあり、それらが自然な形で英語と結びつきながら仕事をしていく大部分の人と、製品知識はほとんどないが英語力だけが抜群に高い一部のハイクラス人材といったように、人材が二極化している傾向があるように思われます。

意外と厳しい?日系企業で求められる英語力とは。

この二極化については、実は日系企業ではそれがさらに極端な形で表れているのではないかと個人的には考えています。

まず、ほとんどの社員は英語を使うことは全くありません。この「全く」のレベルは研究者のように日常に英語が入り込んでいる人たちからすると想像すらできないかもしれません。とにかく英語で書かれたものについては、自分とは一切関係のないものだと割り切って生きているようなレベルですし、外国人と英語でしゃべるなどといったことはとんでもないことなのです。

一方で英語が必要となる業務に携わる場合、求められるレベルがいきなり高くなります。これは日系企業の場合、あらゆる部署の中心機能が日本にあることに由来します。つまり、外資系企業では本国の人間がおこなっているような財務、経理、研究開発、そして経営に関する意思決定のようなプロセスが、日系企業では日本人スタッフによっておこなわれているのです。

そこで求められるのは高度な英語力はもちろんのこと、業務に対する深い理解十分な経験です。このポジションは英語がちょっと話せるといった程度では辿り着くことは困難であり、英語力という点だけでいえば完全にレッドオーシャンとなっています。こういったハイレベル人材は英語が使えるのは当然なのです。

日系企業のほとんどの社員は日常業務で英語を使うことはない一方で、英語を使う場合はかなり高いレベルを求められることになるため、英語力の差については外資を上回る二極化が進んでいると思われます。

ポスドクは外資系企業を目指そう

以上のような背景を踏まえると、やはりポスドクは外資系企業を目指すべきだという結論になるかと思います。

繰り返しになりますが、外資系企業で求められるのはその業務・業界に対する知識や経験であって、それを裏打ちする形で英語力というものが必要となってくるのです。これは専門の領域で長いあいだ研究を続けてきたポスドクなどの研究者にとってはぴったりの条件です。

一方で日系企業の場合はそもそも英語力が必要となるケースがほとんどありません。逆に必要となるケースでは、ポスドクレベルの英語力では少し心もとないかもしれず、少なくとも英語以外の強烈なアピールポイントが重要となることは間違いないでしょう。

しかしせっかく国際的な環境で十分すぎるほどの専門知識をつけてきたのですから、やはりポスドクは外資系企業を目指すというのがもっともシンプルかつ成功確率の高い方法だと思われます。

まとめ

外資系企業というとバイリンガルや留学経験があるような、いわゆる「英語がペラペラ」といった人材が揃っているというイメージがあるかもしれませんが実態はその逆で、英語力ということだけでいえば日系企業の国際的な部署にいる人たちのほうがはるかに上でしょう。

ポスドクたちはそういったレッドオーシャンを目指すのではなく、自らの持つ知識とスキルを自然な形で英語で説明できるような業務を目指すのが転職の成功確率を上げるために最も重要です。そしてその答えは外資系企業である可能性が非常に高いというのが、今のところの私の結論です。

なお外資系企業に強い転職エージェントについては、JACリクルートメントが定番でしょう(私の現在のポジションもこちらの紹介です)。その他、転職エージェントについてはこちらの記事が参考になると思います。
転職を考えているポスドクが知っておきたい転職エージェント3選とその活用法

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