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競争社会なんていうアホみたいな世界から一刻も早く飛び立とう

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この世の中って、本当に競争社会なんだなあと思います。

ビジネスではいかに他人から一方先に行くか、抜け目のない戦いが日々繰り広げられています。

私がかつていた研究という世界でも、競争は熾烈になる一方。研究費を稼ぐためにも、常にライバルたちと競争しなくてはなりません。

わたしは他人と比較されるということが大嫌いでして、とにかくいかにして人と違うことをするかということばかり考えて生きてきたんですよね。そんな私にとって、競争社会というのは息苦しくて、圧倒されてしまいます。

ここでは私が体験したリアル競争社会における洗礼と、そんなときに思い出す恩師の言葉を紹介したいと思います。

競争社会で疲弊するなんて、はっきりいってアホらしいです。自分にしかできない「異端」の人生を歩みましょう!

監査法人で出会った競争大好き上司

私は前職では監査法人というところで仕事をしていました。

元研究者という経歴は監査法人の中では相当珍しかったため、当時の上司は私のことを随分と気に入ってくれたようでした。まあ、結果的にこの人によって私の体調はめちゃくちゃに破壊されてしまうことになるのですが。。。

(参考記事)バイオ系ポスドクが会計の世界に転職して失敗した話

それで、この人が私にこういうんですね。

「自分はね、これまでいろいろな人と仕事をして来た。だけれどね、君みたいに、私には絶対にかなわない領域をもっているという人と出会うことはすごく珍しいことなんだよ。」

これを聞いたとき、はっきりいって私はゾッとしました。え、なんでこの人は「かなう」とか「かなわない」などという言葉を使うの?

絶対にかなわない領域というのは、要するに私がバイオテクノロジー関連の博士号をもっていて、その界隈の知識を持っているということでしょう。

一方で彼は監査法人の中でもっとも職階の高いパートナーという身分でした。会計監査の知識はもちろん、経営戦略やシステム関連にも明るい、いわばスーパースターのような人です。その人がなぜ、自分のやってきた純理学的なサイエンスの世界での経験をもちだして、かなわないなどというのだろう。このときはその理由がよく分かりませんでした。

彼の発言の真意が明らかになるのは、それからしばらく経った飲み会の席でのことでした。

なんの話をしていたのかは忘れましたが、私が何の気なしに「自分は人と争うことが苦手で、とにかく競争しないですむような世界で仕事をしたい」といったときのことです。

それを聞いた先ほどの上司が「俺たちも随分なめられたもんだなあ」といったのですね。

そのときになって、はっと気づいたのです。

この人は、全てのことを「競争」という文脈で捉えているのだと。

私の発言の「競争のない世界で仕事をしたい」とはつまり、人と比較したりせず、自分が本当にやりたいことをしたいといった程度の意味でした。

ところが彼はそう捉えなかった。全ての仕事は競争であり、他者との関わりの中で生まれるものである。そのなかにおいて競争せずに済むというのは、絶対的な能力があり、圧倒的にトップを狙えると思うからこその発言である、と。

博士号をもった新人さん、随分強気な発言をするんだねえ。おそらく彼はそういうふうに言いたかったのだと思います。

そうやって考えれば、冒頭の「自分にはかなわない」という発言もなんとなく分かります。

おそらく彼の頭のなかには能力一覧表みたいなものがあって、それぞれ1から5の数字が入っているのでしょう。その中で「サイエンス」という、彼の点取表の中に入ったこともないような項目が急に出てきたものだから、驚いたのです。それについては俺は君より点数が低い、いさぎよく負けを認めよう。ただし、それ以外の分野については手加減しないぞ。そんな宣戦布告だったのかもしれません。

いやはや、ビジネスは競争の世界だとはいいますが、これほどまでに他者と自分を比較する価値観があるものなのかと、うんざりする気持ちになったものでした。

競争をしないとはどういうことか

ビジネスに限らず、自分と能力が拮抗している他者がいる場合は必ず競合が生じます。競合との差別化を図り、自分の優位性を保つことで競争に勝つ、いわゆる「競争戦略」が、競争に勝つためには必要です。

一方で、そもそも競争をしないという手もあります。中国の戦略家である孫子の言葉が有名です。

百戦百勝は善の善なる者にあらざるなり。戦わずして人の 兵を屈するは善の善なる者なり。

戦って勝つのは最上ではなく、そもそも戦わずして勝つことが最上である、という意味ですね。

これと似た意味なのですが、大学時代の研究室の先生がよく言っていた言葉があります。

先端ではなく、異端であれ

先端というのは競争相手がいて、その中でトップを走るということです。ここでは競争戦略が重要になってきます。

一方で異端であれば、そもそもの競合がいません。ただただ広いフィールドを、孤独に一人走り続けるのです。

異端ですから、周りからみれば、あいつなにやってるんだ?と後ろ指を指されることもあるでしょう。そんなことやってもうまくいくわけがない、今すぐやめろなどという声もあるかもしれません。

しかしサイエンスの世界で生きていくのであれば、絶対に異端なことをしなくてはならない。人と同じことをするな。人から笑われるようなことをしろ。これが、私が大学院で受けた教育の真髄でした。

監査法人の飲み会の席で「とにかく競争をしない仕事をしたい」というのは、こうした価値観で育ってきた故の発言でした。

ところが、競争という価値観はあまりにも強く人々を支配しているようです。特にビジネスの最先端で活躍しているタフな人たちにとっては、私のような考え方は単なる挑発とも受け取られかねません。このあたりの価値観の違いといったものも、私が民間企業にきて強く感じるようになったことの一つです。

ストーリーとしての競争戦略

とはいうものの、ビジネスにおいても血みどろの競争ばかりするのは得策ではありません。いかに人と違うことをするかというのも、競争戦略を考える上で重要です。

ということで、おすすめの本がこちらです。

競争戦略に「ストーリー」というキーワードを入れたことが珍しかったこともあり、大ヒットしたビジネス書です。

本書の中で著者は、成功するビジネスの条件として「一見して非合理」なことが重要だと指摘しています。

なぜ「一見して非合理」が重要になるのでしょうか。その理由は競争優位の持続性に深く関わっています。違いを作っても、それがすぐに他社に模倣されてしまうようなものであれば、一時的に競争優位を獲得できても、すぐに違いがなくなり、元の完全競争に戻ってしまいます。そうなると利益が期待できませんから、簡単には真似できないような違いを作るということが戦略の重要な挑戦課題です。これが競争優位の持続性と言う問題です。
「ストーリーとしての競争戦略」P318より

一見して非合理な方法というのは、理屈や論理からは生まれません。ちょっとした思いつきであったり、やむにやまれぬ事情、あるいは経営者の情熱といった、ロジックとはかけ離れたところに存在するのです。

そしてそのような非合理な内容が「ストーリー」という文脈で語られる瞬間に、生き生きとした戦略として蘇るのです。

とかく競争社会として捉えられがちなビジネスにおいても、人と違うことが大事だいうマインドが息づいていることは、私のようなサイエンス畑の出身者にとっても大いに勇気づけられることであります。

古典的な戦略論や、コンサルが書いたお仕着せのロジック本とは一線を画す、大変刺激的な一冊です。未読の方は是非とも手にとってみてください。

まとめ

競争マインドで生きている人にとって、戦わない生き方というのはほとんど理解できないことです。監査法人の私の上司は、それを挑発と受け取りました。人によっては軟弱な姿勢と糾弾するかもしれません。

そんなときは、「先端ではなく異端であれ」という言葉を是非とも思い出してみてください。

これからも私は人と違うことをしながら、競争のない世界でのびのびと生きていきたいと思います。

⇒ 競争大好き人間に出会って疲弊してしまったなら、職場を変えることが吉。アホな上司の自己満足に付き合うくらいなら、転職したほうが100倍ましです。
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