好きなことをして、生きていく。
簡単そうでいて難しい問題です。
好きなことだけして生きていけるほど、誰もが資産を持っているわけではありません。
生きていくためには、どうしてもお金のことを考えなくてはならないのです。
そんなとき、好きなことをしながら、なおかつお金持ちになる方法があったとしたら、どうでしょうか?
ユダヤ人大富豪の教えとは?
自己啓発本っていうジャンルがあります。読むと人生が豊かになるような、そういった本ですね。
怪しい本もたくさんありますが、長い間多くの人に読み継がれているものも数多くあります。
「ユダヤ人大富豪の教え」も、10年以上にわたって売れ続けている人気の本です。
アメリカを旅する20歳の頃の著者が、ユダヤ人の大富豪に偶然出会うところから物語はスタートします。
そこで主人公は幸せなお金持ちになるためのレッスンを受けることになります。
改めて目を通してみたのですが、今でも胸に響くような文章がちりばめられており、何度読んでも新たな気付きがあります。
そんなユダヤ人の教えの中で、私がとても気に入っている箇所があります。それは、好きなことをしながらお金持ちになる、というくだりの部分です。
私は、常々一個人が世界に貢献できることは、ただ一つ、その人が生まれてきた使命に気づき、それを生きることだけだと思う。それには『自分の好きなことをやる』。
好きなことをしていると、必ず道は開ける。時間差はあるだろうけれど、お金もやってくるはずだ。
「ユダヤ人大富豪の教え」文庫版 p77
幸せに生きるには、まず好きなことをすること。そして、好きなこととお金持ちになることを天秤にかけるのではなく、両方満たされるような生き方を目指すべきだ。この部分には、そのようなことが書かれています。
初めてこの本を読んだとき、私はポスドクと呼ばれる任期付きの研究員として生活していました。
給料も待遇も決して良いものとは言えない中で、自分の思うような実験はさせてもらえず、論文も自由に自分で書くことを許されませんでした。このような環境において、果たして私は好きなことをして生きているのだろうかと自問しました。
当時のことを思い出しながら書いた「ポスドク転職物語」では、下のようなグラフを書いて、自分の状態を整理してみました。
(「ポスドク転職物語」より ポスドク、人生の天秤について考える。)
好きなことをやらせてもらえず、給料も低いまま。そんな位置に居続ける意味が果たしてあるのだろうか。
私はほどなくして転職の道を選び、アカデミアを去ることに決めたのでした。
ユーチューバーという生き方
ちょっと話は変わりますが、「好きなことをして生きていく」人生の代表として、ユーチューバーという職業が注目されています。
ヒカキンさんはそんなユーチューバの中でもトップクラスの人気者。我が家の4歳になる長男も、彼の動画の大ファンです。
ヒカキンさんの言葉遣いはとても丁寧で、粗野で乱暴な動画があるユーチューブの中でも安心して子供に見せられます。親が安心して見せられるというのは子供向けコンテンツにとって非常に重要な要素なんですよね。
そんなヒカキンさんですが、彼の1日をまとめた動画というのが少し前に話題になりました。
この動画では、ゲームの実況動画を取り続け、ただただ黙々と編集をこなしている作業が映し出されます。ほとんど1日中カメラとPCの前に座っている姿を目の当たりにして、トップクラスの人気者になるには、ここまでしなくてはいけないのか、と驚きました。
でもね、動画の編集をしている彼の姿は楽しそうなんですよね。
というか、彼クラスになれば編集作業なんて人に任せておいて、その間に自分しかできないことをやったり、のんびり休息を取れば良さそうですよね。
それにも関わらず、撮影から編集、アップロードまでの作業を全て一人でやっているのは、ただただ単純にその作業が好きなんだと思います。
編集中に自分の動画を見ながら「フフッ」って笑っている姿を見て、これこそが好きなことをして生きていくということなんだな、と気付かされました。
どうやって働くか考え続けることが大事
あなたは今の仕事、満足していますか?
正社員としてある程度の年収が確保されており、仕事にもやりがいがある。そういった働き方ができている人は、それだけで幸福な人生を歩んでいるといえるでしょう。
私の例でいえば、収入面に関していばポスドクをしていたころよりは格段に良くなりました。少なくとも、来年食べていけるかどうかを心配する必要ななくなりました。
一方で好きなことをして生きて行けているかというと、うーん、正直微妙かもしれません。
私にしかできない強みが何かは、40年近く生きてきてかなりはっきりしました。あとは、それが仕事で活かせるような方法を見つけるだけだと思います。
そんなとき、ユーチューバの活躍は大きな勇気を与えてくれます。YouTubeに限らず、SNSやブロク文化の発達は、個人が自分らしく好きなことをして生きていき、なおかつ大きな収入を得る道を明るく照らし出してくれています。
会社に縛られず、好きなことにフォーカスし、それでいて貧乏の道とは無縁の生き方をする。そんな生き方に、自分もそろそろチャレンジしてみたいと思っています。
これからの働き方はより多様化していくでしょう。そうした時代において、自分らしく働く方法は何か考え続ける。これこそが、ユダヤ人大富豪の教えを守るための秘訣ではないでしょうか。
まとめ
好きなことをすることと、お金を稼ぐこと、この両者の天秤のバランスはとても難しいです。
一方で、好きなこともできず、生活も安定しないという悩みはよりシンプルです。かつての私がそうであったように、その道からはすぐに逃げ出せば良いのです。
最初の一歩を踏み出すのには勇気が必要でしょうが、とにかく動き出してみましょう。意外なほど簡単に、明るい未来が訪れるものです。
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