確定拠出年金(iDeCo)やNISAなど、投資に関する話題を聞く機会が増えてきました。
最近ではビットコインやアルトコインに代表される仮想通貨の取引も熱を帯びてきており、ちょっとした投資ブームが訪れているようです。
そんな私も、転職を期に本格的にiDeCoを開始しました。本やセミナーなども参考にして、投資の勉強も少しずつ始めています。
そうしてたどり着いた結論、それは長期投資は最強、それも若いうちから始めるのが一番大事、ということでした。
ここでは長期投資のメリットについて、リターンとリスクの両面からご紹介したいと思います。
ビットコインやFXなどの投機的な商品に手を出して大損するくらいなら、堅実にコツコツと積み立て投資をしましょう!
長期投資に必要な考え方
投資をするにあたって、私の基本的な考え方は以下の2点だけです。
- 日々の細かい値動きは気にしない
- なるべく作業量を減らす
まず最初に、日々の細かい値動きは気にしないということです。
ニュースを見ると日経平均がどうだとか、円安になっただとか、とにかくマーケットの情報がたくさん流れてきますよね。株式投資をしていると、どうしてもこうしたニュースが気になってしまいます。
でも、こうしたニュースで一喜一憂するのって疲れちゃいますよね。暴落でもおころうものなら、本業の仕事にも影響が出かねません。
だから、日々の値動きからは無関心でいられるような方法で投資を続けたいと思ったのです。
次に、作業量をなるべく減らすということ。
人間っていうのはズボラにできてるんですよ。投資を始めたころは興味もあって色々なことをすると思うんですけど、それってきっと長続きしないと思うんですよね。
だったら最初から、なんにも考えずに自動的に投資できるような仕組みを作っちゃったほうがいいということになります。
以上を総合すると、投資先は個別株よりは投資信託、それも手数料の低いインデックスファンドに毎月積み立てていくのが簡単です。
この方法は何も私だけが行っている方法ではなく、何十年も投資の世界に関わっているようなベテラン勢も基本的には同じ方法を取っています。
普通はベテランになればなるほど、手法やノウハウなどが複雑になっていくはずです。ところが投資の世界では、長くやればやるほど結局シンプルな方法に落ち着くということが珍しくないんですね。
これはわたし達のような初心者にとっては朗報です。ただただシンプルにインデックスファンドに積み立てておけば、海千山千のベテランと同じ結果が得られる。どうですか、これ!
長期運用するとどうなるか
インデックスファンドの場合、年率の期待リターンはだいたい5%あたりに落ち着くことがこれまでの経験から分かっています。
銀行の普通預金の金利が0.01%とかいっている時代ですから、5%は大きいですよね。
ただちょっと冷静に考えてみるとですよ。例えば100万円を5%で運用したとして、1年後は105万円。5万円のプラスになりました。
12で割ると4,000円ちょっとですので、1ヶ月あたりの収益は4,000円ということになりますよね。これって思ったより少なくありませんか?
月々4,000円位だったら、ちょっと節約したらすぐに溜まりそうですよね。節約は最大の投資といわれるのは、こうやってみると良く分かるのです。
で何が言いたいかというと、投資をするにあたっては、1年後みたいな短い期間で考えない方が良いということなのです。
投資、それも長期投資の醍醐味は複利で元本が増えること。
1年後は確かに105万円かもしれませんが、2年後にはこれがさらに5%のリターンがつくので、約110万円になります。
もしも投資を25歳からはじめて60歳まで続けたとして、その期間は35年。この期間中ずっと5%で運用できれば、元本は実に5倍以上になるはずです。
これが40歳からの20年だったとすると、元本は2.6倍にしかなりません。
これこそが、投資は若いうちから始めたほうが良いといわれる最大の理由なのですね。
肝心なのは実はリスクの方
と、ここまでは結構いろいろなところで目にする話だと思います。複利の話とかは証券会社のホームページとかにもよく載ってますよね。
だけど、投資をするということはある程度のリスクを負うということも考えなくてはいけません。具体的には、投資金額を回収できない、つまり元本割れしてしまう可能性についても考慮する必要があるのです。
年率5%の金融商品というのは、まあまあリスクの高いものになります。投資の世界においてはリスクは数値で表わすことができ、この値が大きければ大きいほど、元本割れする確率も高くなります。
例えば、年率5%、リスク20%の商品があったとします。その場合、35年後の運用成績は以下のようになります(データは「ファンドの海」のツールにより算出しました)
期待リターン:5.00% リスク:20.00%
元本:100万円 総投資額:0万円 期間:35年
(期待値:551.6 標準偏差:868.9 中央値:295.6 最頻値:84.9)
- 35年間の総投資額は 100.0万円 です。
- いちばん起こりそうな運用結果は 84.9万円 です(最頻値)。年率にして約 -0.5 %です。
- 運用結果が 164.6万円 以上になる可能性は高く(確率70%)、
もしかしたら 295.6万円 以上になるかもしれません(確率50%)。
しかし、 531.0万円 以上になる可能性はそれほど高くありません(確率30%)。 - 期待リターンの複利では 551.6万円 になります(期待値)。ただしその確率は 28.8% です。
- 元本割れする確率は 16.6% です。
- 表示される確率や金額は「連続複利年率の収益率が正規分布する」ことを前提に計算されています。
ここに書かれているように、元本割れする確率は16.6%もあります。
これって意外に大きくないですか!?
5%のリターンというのは、うまくいけば35年で資産を5倍にすることができる一方で、6回に1回くらいの確率で元本割れを起こしてしまう、そういった金融商品なんですね。このことを、よーく肝に命じる必要があります。
ところで同じ商品を、20年間運用した場合はどうなるでしょうか?さきほどのツールを使って計算してみました。
- 20年間の総投資額は 100.0万円 です。
- いちばん起こりそうな運用結果は 91.1万円 です(最頻値)。年率にして約 -0.5 %です。
- 運用結果が 119.3万円 以上になる可能性は高く(確率70%)、
もしかしたら 185.8万円 以上になるかもしれません(確率50%)。
しかし、 289.3万円 以上になる可能性はそれほど高くありません(確率30%)。 - 期待リターンの複利では 265.3万円 になります(期待値)。ただしその確率は 33.6% です。
- 元本割れする確率は 23.2% です。
- 表示される確率や金額は「連続複利年率の収益率が正規分布する」ことを前提に計算されています。
このように、元本割れする確率は23.2%と出ました。なんと、35年間運用するよりも損する確率は高くなっているのではありませんか!
そうなのです。結局リスク資産を運用する場合、長期間保有していたほうが元本割れする確率を減らすことができるのですね。
これこそが、長期投資をするには若いうちから始めたほうが良いと思われる第2の理由なのでした。
まとめ
投資をするとき、ついつい人は得することばかり考えてしまいますよね。
でもハイリターンの金融商品は、リスクも必ず高くなります。それは具体的に言えば、元本を割ってしまう、損をしてしまうというリスクです。
こうしたリスクは長期投資をすることでかなり減らせることができますが、ゼロには決してなりません。
投資はギャンプルではありません。勝つことも負けることも織り込み、その上でできる範囲でコツコツとおこなうことが、結局は一番重要な事なのですね。
なおこれから積立投資をしようと考えている場合は、確定拠出年金がおすすめです。節税効果を考えただけでも、間違いなくお得といえると思います。
(参考記事)【確定拠出年金】転職のときこそチャンス!損をしないための賢い考え方を身につけよう
お金の勉強ってどうやるの?
これからは、自分の将来は自分で決めなくてはならない時代。お金についても、しっかりとした知識を身につける必要があります。
日本人はお金のことを考えるのは下品だと考える風習が根強いため、学校などでしっかりとした金融知識を勉強する機会がありませんでした。
お金の勉強といっても、いったい何から始めたらいいのか分からない人も多いのではないでしょうか?
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