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毎月分配型投信は高齢者の娯楽!?現役世代が向かうべき投資先とは。

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投資に興味をもっているのだけれど、株は種類もたくさんあって良く分からないという人も多いのではないでしょうか。

そんなとき、投資信託ならば資産運用を専門のファンドマネージャーにおこなってもらえますので、難しい知識は必要ありません。

投資信託の中でも、毎月一定の金額が定期的に入ってくる、いわゆる毎月分配型投信は根強い人気を持っています。

ところがそんな毎月分配型投信の売れ行きに陰りが見えてきました。一体何が起こっているのでしょうか?

投資の初心者をカモにする毎月分配型投信の未来と、現役世代が向かうべき適切な投資先はどこなのかについて、解説していきたいと思います。

投信が売れない!?

投資信託の最近の売れ行きに関する興味深い記事が、日本経済新聞に載っていました。

投信不信 迷うマネー 金融庁批判で「毎月分配」自粛
14年ぶり資金流出
2017/5/7付
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO16068160X00C17A5MM8000/

こちらの記事によると、個人の資産運用の代表とも言われる投資信託が、2016年からパッタリと売れなくなってしまったということです。

その原因は、金融庁の打ち出している「とある方針」にあると見られています。

この方針については、最大の推進者である金融庁長官の森信親氏が2017年4月におこなったセミナーの内容を詳しく読んでみると良くわかります。

「日本の資産運用業界への期待」
http://www.fsa.go.jp/common/conference/danwa/20170407/01.pdf

セミナーの中で森長官は、個人の資産形成のために投資に値する投資信託は、50本弱しなかないと述べています。これは国内で販売されている投資信託のおよそ1%程度にすぎません。つまり、99%の商品は投資するべきでないというのです。

この部分について述べられたところを抜粋します。

日本で売られている公募株式投信は 5406 本ありますが、そのうちインデックス型株式投信は 381 本です。これから、毎月分配型の投信、レバレッジのかかった投信、信託期間が短く長期投資を前提としていない投信を除き、ノーロードで信託報酬が一定率以下のものに限ると、積立 NISA の対象として残ったものは 50 本弱でした。

キーワードがたくさん出てくるのですが、なかでも注目なのは毎月分配型の投信を除いていることです。つまり、毎月分配型投信は、資産形成としては不適格であるとはっきりと述べているのです。

これこそが、国内の投資信託の販売が低迷している理由です。

つまり証券会社などの金融機関は毎月分配型の投資信託を売りたいし、いままで実際にたくさん売れていたのが、金融庁が「それは適切な商品ではない」というものだから、売りたくても売れなくなってしまった、ということなのです。

それでは、売れ筋の商品であるのにも関わらず、実際は不適切である「毎月分配型投信」とは一体何なのでしょうか?

毎月分配型投信とは?

毎月分配型投資とは、毎月一定の金額が分配されるタイプの投資信託です。読んだまんまの説明ですね。

例えばこの投信に100万円投資すれば、毎月1万円が分配金として支払われるといった感じです。

そして1年後に、元本が返還されます。

このとき預けた100万円がそのまま返ってくれば、100万円の元本に対して分配金が12万円(1万円 × 12ヶ月)支払われていますので、12%の利回りということになります。この低金利の時代に12%はすごいですよね!!

ところが実際には元本は保証されていませんから、100万円を下回ることもありえます。

85万円しか戻ってこない場合は、分配金の12万円を足しても97万円にしかなりません。この場合は−3%の損をしていることになります。

毎月分配型には色々な問題がありますが、なかでも一番の問題は複利のメリットを享受できない点にあります。

投資で何が一番ありがたいって、預けた資産が複利で増えていくところですよね。

たとえ金利が1%しかなくても、2年後には2%以上の利子がつきます(1.01×1.01=1.0201)。

ただしこれは元本がそのまま残っていたらの話。毎月分配型のように分配金を吐き出し続けてしまうと、肝心の元本部分がどんどん減ってしまうので、複利効果を味わうことができません。

ちょっと考えれば明らかに非効率な投資方法なのですが、とにかく毎月一定の金額が支払われるということに安心してしまうのか、根強い人気があるようですね。

また、こうした投資信託を販売する金融機関も、販売した分だけ手数料を稼ぐことができるため、積極的に販売してきたのです。

誰が毎月分配型投信を買っているのか?

毎月分配型投信はマイナス運用のものもかなりあり、長期的かつ安定的な資産運用先としてはどう考えても不適格です。

ほとんどゴミみたいな商品も数ある中で、一体どういった層がこうした商品を買っているのでしょうか?

こんなことを考えていたら、興味深いtweetが目に入ってきました。

tweet中の藤野さんとは、ひふみ投信の運用責任者を務める藤野英人氏のことです。

リンク先のFacebookの投稿にもあるように、退職金などである程度の資産はもったが、金融リテラシーはそれほど高くない高齢者という層が一定数います。金融機関はこうした層を「カモ」として、儲からない投信を売りつけて高い手数料を稼いでいる。これが日本の投資信託販売の現場で起こっていることのようです。

このようなビジネスは明らかに不健全です。金融庁が重い腰をあげて指導の強化に乗り出したのも、こうした背景があるからです。

一方で高齢者側からすれば、若い担当者が自分のためにわざわざ出向いてきて話を聞いてくれるというのは、ありがたいことなのかもしれません。金融機関に支払う手数料は、話し相手になってくれるための手間賃として考えればそれほど高いものではないのかもしれません。

でも、こうなってくるともはや金融ビジネスとはいえませんよね。高齢者向けの娯楽サービスといったほうが適切かもしれません。

現役世代が向かうべき投資先とは

冒頭に書いたように、このようなビジネスに対して金融庁は厳しい姿勢で臨むようになりました。

金融リテラシーの低い高齢者をカモにするような営業は、今後ますます難しくなってくるでしょう。

そうした場合、金融機関の新たなターゲットは現役世代に向かってくることになります。

そのときに、毎月分配型の投信を勧められるがままに買うのか、それとも自分の意思で適切な商品を選ぶのか、投資に対する知識が試されようとしています。

今からであれば、確定拠出年金を用いた資産運用が節税効果が高く、お勧めです。

また、手数料の低いインデックスファンドも少しずつ増えてきました。

もちろん投資は自己責任ですから、元本を毀損する恐れも十分ありえます。投資をしないという選択肢も当然ありえます。

それらを含めて、投資に関する知識を少しずつでも良いので増やしていくことが大切なのです。

まとめ

毎月一定の金額がもらえるというと、ちょっと聞いた感じだとお得な気がしますよね。ところが複利効果のことを考えると、これがいかに無駄なことなのかが良くわかります。

このように投資の世界では、一見すると得なように見える錯覚が良くあります。

錯覚にまどわされないためにも、日頃から投資に関する知識を付けておくことが重要です。

何から始めたら良いか分からなければ、まずは経済評論家の山崎元氏の書いた本を読んでみると良いと思います。消費者をカモにする投資信託を一刀両断しており、読んでいて痛快です。

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