確定拠出年金やNISA枠の拡大など、このところ投資に対する話題が盛んに聞かれるようになってきました。
日本人はリスク資産に対するアレルギーが強く、生命保険や預金などに対する依存度が高いといわれていました。
しかし将来の年金に対する不安や終身雇用制度の崩壊などに伴い、長期的かつ積極的にリスクを取った資産運用をすることの重要性が広く知られるようなった結果、今では数多くの個人が投資を始めています。その中には私のように、特にまとまった金融資産をもっていない、いわゆる庶民的な階級の人々も含まれています。
セゾン投信はそのような個人に向けた、長期保有を前提とした投資信託として人気のある商品です。
私も創業者の中野社長の想いなどに共感し、2年ほど前から積み立てをしていました。
今回はそんな私が、お世話になったセゾン投信から卒業することにした理由と、現在の運用方針について述べてみたいと思います。
目次
セゾン投信とは
セゾン投信は月々5000円の積み立てから始めることができる、長期保有を目的とした個人投資家向けの投資信託です。
取り扱う商品は2種類あり、ひとつは「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」と呼ばれるものになります。その名の通り、世界中の株式と債券に分散投資する商品であり、バランス良く分散投資されているため、リスクが比較的低く、安定した資産形成をしたい人向けの商品とされています。私もこちらの投資信託に積立をしていました。
もうひとつは「セゾン資産形成の達人ファンド」と呼ばれるもので、こちらは世界中の株式のみに投資をしていくため、リスクは「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」に比べて高いものの、より高いリターンを期待することができます。
どちらの商品も販売手数料がかからず、低コストで投資信託を始めることができるのが特徴となっています。
実は販売手数料が無料の投資信託というのは最近でこそ良く見かけるようになりましたが、セゾン投信がスタートした2007年ごろの投資信託というのは高額な販売手数料を取ることが当たり前の時代であり、証券会社のみが儲かるような仕組みとなっていたそうです。
セゾン投信の創業者である中野社長は、こうした消費者不在の投資信託のあり方に一石を投じ、個人投資家が安心して長期に渡り将来の資産形成ができる土壌をつくりたいという思いで、セゾン投信を生み出したという人です。
この熱い思いは、今でもセゾン投信のホームページを見るとよく伝わってきます。例えば、投資信託の仕組みやリスクなどについて、はじめて投資をするような初心者でもしっかりと理解できるような工夫がされており、まさに消費者目線にたった説明がなされているのです。
このような素晴らしい思いにふれて、自分もリスク資産をもつことの重要性を認識し、2年ほど前から月々5000円ずつ積み立てています(その後、途中で1万円に増額)。
そんな中、お金の勉強を少しずつ始めてみて、自分の投資方針を見直そうと思うに至りました。
その結果、2年間お世話になったセゾン投信は卒業し、新しい投資信託による資産運用を始めることに決めたのでした。
以下、その理由について述べてみたいと思います。
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最近のインデックスファンドに比べて手数料がやや高い
まずはじめにあげられるのが、セゾン投信の手数料です。
セゾン投信は販売時の手数料は一切かかりませんが、運用資産に対しては一定の手数料がかかります。
私の選択した「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の手数料は年0.69%±0.03%(税込)となっています。これは世界中の株式と債券に広く分散投資してくれるという手間を考えれば、十分に安い手数料だとは思います。
(注)2017年3月に手数料の引き下げがあり、年0.68%±0.03%(税込)となりました。
一方で、最近登場した低価格のインデックスファンドの手数料は0.2%台、ETFなどは0.1%を切るものまで登場しており、これらの水準と比較すると、どうしても割高という印象が拭えないというのが、第一の理由です。
債券クラスには投資せず、株式のみに一本化したい
第2の理由は「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の資産配分にあります。
資産運用では、資産をどのようなクラスに配分していくか、いわゆるアセットアロケーションがもっとも重要だといわれています。自分の場合は、山崎元氏の下記の記事を参考(鵜呑み?)にし、日本株式と外国株式をおおむね4:6の比率で所持したいと考えました。
・第238回 超簡単お金の運用法を改定する(下)
そうするとポートフォリオの半分が債券で構成されているセゾンバンガードは、自分には向いていないことになります。
また、セゾン投信のうち「セゾン資産形成の達人ファンド」は株式だけで構成される投資信託ですが、こちらの手数料は1.35%とかなり高いものになるため、検討からは除外することにしました。
積み立て額の変更が面倒
最後の理由になりますが、実はセゾン投信は資金移動が若干面倒です。
もともとセゾン投信は長期的な資産形成を誰でも簡単におこなえることを目的として作られており、毎月の積み立て額が5000円から始められるというのが売りになっています。
これは逆に言えば、ある程度まとまった金額をスポットで投資するスタイルには適していないことになります。
例えばスポット購入したい場合はセゾン投信の口座に現金を振り込まなくてはなりませんが、振込手数料はこちら側の負担となります。
また、積み立て額の変更や積み立ての休止などはいちいち書類を取り寄せた上で返信しなくてはならないため、かなりの手間と時間がかかってしまいます。
私の今年の方針としては四半期に一度程度まとめて投資していこうと考えていたため、セゾン投信のスタイルですとどうしても手間暇がかかってしまうのです。
以上が、私がセゾン投信を解約しようと思う理由でした。
これまでの運用結果
最後に、セゾン投信に積み立てをした2年間の結果について振り返って見たいと思います。
まずは積み立て金額の推移です。こちらは家計簿アプリでおなじみのマネーフォワードから取ってきました。
グラフの線が途中から急になっているのは、積立額を月5千円から1万円に増額したためです。
次に、投資元本と時価の差異である損益についてプロットしてみたのが下図になります。
セゾン投信はリスク資産に投資しますので当然元本割れになる可能性がありますが、こうしてみると運用期間の大半は元本割れだったことが分かります。それが2016年の年末のトランプラリーと呼ばれる相場と、それに伴う円安によって一気に含み益が生じたことが分かります。
結果的に7千円くらいのプラスが出たところで解約することができたので、ラッキーといえばラッキーでした。(長期的な投資では一時の損得にこだわらないほうがいいとはいいますが。。)
まとめ
今回は2年間お世話になったセゾン投信を解約しようと思う至った理由について述べてきました。
セゾン投信は私のような投資の初心者が、長期的視点にたって将来の資産形成を目指すことを考えるきっかけとしては今でも素晴らしい商品だと思っています。投資信託について興味が出てきたら、是非ともセゾン投信の中野社長の下記の本や、ホームページにかかれている内容をご覧になってみることをおすすめします。
なお現在の私は下記の山崎元氏の著書を参考に、インデックスファンドとETFを、確定拠出年金(iDeCo)とNISA枠を活用して運用しています。
※ さらに詳しい私の投資方針はこちらに記してあります。
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