ポスドク転職物語

ポスドク転職物語の副音声【覚醒編】

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ポスドク転職物語 06〜09

ポスドクの右脳と左脳

本文中、ケンドーが読んでいるのはダニエル・ピンク著の「ハイ・コンセプト」という本です。

これからの世の中で重要となってくるのは新しいアイディアを創りだす感性だ、というのは研究者にとっては力強い言葉です。著者のダニエル・ピンクは、モチベーションとは何かについてのTEDプレゼンでも有名な方ですね。

ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」
http://www.ted.com/talks/lang/ja/dan_pink_on_motivation.html

論理的な思考形態に対して、物事を捉えるときに「ワクワク感」を重視し、情緒的で感性に訴え変える能力を「右脳的」と呼ぶことがあります。大脳生理学的にはあまり正しい言葉とは言えないようですが、ロジカルな頭の使い方と対比する際には便利な言葉だと思います。ここで大事なのは、論理的思考と感情的思考のどちらが重要なのかという対立的な考え方でなく、両方が組み合わさって初めて人の心を動かすような素晴らしいアイディアが生まれるのだ、ということです。そのことを端的に示したのが以下の本です。

著者の神田昌典氏は、いわゆるビジネス系自己啓発書の分野ではカリスマ的な人気をもつ方として知られています。この本では、「右脳」と「左脳」を組み合わせた「全脳」的な発想で、新しいアイディアを創りだす方法について述べられています。人の心を捉えるプレゼンテーションのコツなどについても書かれていて、私も人前でしゃべる際には参考にさせてもらっています。この本自体が全脳的な発想で書かれていますので、読み始めるとグイグイと引きこまれていくでしょう。転職活動を始めたころに読んだ、大変お世話になった本です。

ちなみに本文中に出てきた他の作品は以下のものです。最初は神田氏が監訳した速読関連の本、次は経営戦略論で古典となっているマイケル・ポーターの名著です。

ポスドク、覚醒する。

さて、すでにお気づきの方もいらっしゃることと思いますが、本文中に登場する翻訳者こそ泣く子も黙る経営コンサルタント、大前研一氏です。経営戦略コンサルティング会社マッキンゼーでの活躍が有名ですが、もともとは原子炉の設計が専門で、アメリカで博士号を取得したバリバリの理系出身者です。3.11で発生した福島原子力発電所の事故の際には、ご自身の専門からの鋭い視点で現状分析と対策案を矢継ぎ早に発表されていた姿が印象的でした。

理系出身者にとって、大前氏ほど刺激的な生き方をされている方はいないでしょう。 エンジニア出身者ならではの論理的な思考法により、経営や国家戦略の様々な課題に次々と解を出して行く様子は、熟練の武術家が向かってくる弟子を軽々と倒していくかのようで、見ていて痛快な気持ちになります。

さて、戦略コンサルタントというのは必ずしも経営のプロフェッショナルがつく職業というわけではなく、新卒も多く採用されているようです。そこで求められるスキルは各種業界の知識量ではなく、いかにロジカルに物事を分析できるかという才能だと言われています。

そういう意味では、理系の専門職についている方や、大学で本気で研究に打ち込んでいる学生などは、その才能を大きく開花できる可能性のある世界だといえないでしょうか。今までそんなキャリアは考えてもみなかったという方に向けて、ここからケンドーの転職活動の様子が詳しく描かれていくことになります。

ポスドク、決意する。

戦略コンサルタントの仕事とはどんなものなのか、大まかな内容を聞くことがあっても、その中身についてはいまいちイメージが湧きません。コンサル会社はクライアント企業に関する守秘義務があるため、具体的なストーリーが表に出てきにくいという事情があるようです。

そんな中、こちらの本では知られざるコンサルタントの仕事内容がかなり細かく描かれています。

原案者は、あの勝間和代氏。彼女自身もマッキンゼーのコンサルタントとして活躍された時期があるそうですから、その中身はフィクションとはいえ驚くほど具体的です。業界に興味のある方は、読んでおいて損はないはずです。

コンサル出身者のフィクション物といえば、こちらの3冊を紹介しないわけにはいかないでしょう。

著者の三枝匡氏は、やはり名門コンサルティングファームであるボストンコンサルティングの出身者です。コンサルという響きは格好のいいものですが、実際の経営は泥臭く、経営課題は山積しています。これらの3冊の本では、不振にあえぐ様々な企業を、文字通り額に汗を書きながら立て直していく様子が克明に描かれています。経営には論理的な思考力も大事だが、それよりも経営者の胆力のようなもの、修羅場をくぐり抜けたような経験が必要だ、というのが著者の一貫した主張のように思われます。研究も理屈だけでは大きく成長しないものだと実感していましたので、この主張には多いに納得させられるものがありました。

ポスドク、登録する。

転職エージェントというのは本当に良くできたシステムだなあと、今更ながらに感心してしまいます。転職活動をしていると、自分に合った企業というのはどこにあるのだろうと悩むものですが、それは採用する側の企業も同じこと。両者をうまく結びつけるのがエージェント会社の腕の見せ所といったところでしょう。

成功報酬は転職が成立したときに、転職先の企業が支払うことになります。報酬額は転職ポジションの年収に応じて決まりますが、おおむね3割から5割程度と言ったところでしょうか。少なくとも数百万円単位の額が行き交うことになるわけですから、エージェント会社も転職を成功させるために必死です。

企業というのは、必要な人材を採用するためには数百万円単位のコストをかけるものなのだ、というのは長らくアカデミアの世界に暮らしてきた筆者にとっては驚きでした。翻って研究の世界、特にバイオ系の世界では完全に人材供給過多の状況が続いており、いまや空前の買い手市場となっています。雇い止めの問題なども顕在化してきており、最後は時給で働いてもらうことになると一方的に通告されるケースも多く聞きます。

研究の世界は人材が全てと言っても過言ではないでしょう。本来であれば流動性を促進するための制度であるはずの任期制が、今や人材の流出を招くと言った皮肉な事態に陥っているようにも思われます。一般企業で極めてうまく機能している転職エージェントのような仕組みが、アカデミアでも(そのままの形では無理としても)応用できないか、そんなことを考えてみたりします。

転職エージェントの利用法についてはこちらの記事に詳しく書きましたが、以下に代表的な転職エージェント企業を挙げておきます。

JACリクルートメント:外資系企業の求人紹介を専門としており、ポスドクの強みである英語や専門性を活かせる求人が多いです。
公式サイト ⇒ ジェイエイシーリクルートメント

インテリジェンス:転職エージェント業界で1、2位を争う代表的なエージェント会社です。無料の年収査定などが有名です。
公式サイト ⇒ 転職で、サイトに掲載されていない【非公開求人】を活用する方法とは?

ポスドク転職物語の副音声【修行編】

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